第6回〜冒険投資家 ジムロジャース氏
★今回の大切な要点★
① 長期的な資産運用や投資の極意
は、我慢と忍耐。
② チャンスの到来を、気長に待つ。
③ 理屈のない、無用で、頻繁な、
手出しは、苦境を生みやすい。
by 株価チャート「ストチャ」
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価格が上下する商品、今までは特に、株を例にご説
明してきましたが、これは価格が自由に上下動する
商品、例えば、投資信託やFX(為替取引)、貴金属の
取引、石油関連の商品など、全て同様です。
何かが起こって、株価が大きく下落したときだけ、
大胆に買い出動する世界的な著名投資家として、
ジムロジャース氏の名前を前回出しました。
今回は少し彼についてお話ししましょう。
彼は今は70歳台で、シンガポールに移住して、
孫たちと自由な毎日をエンジョイしているようです。
彼は、資産運用や投資の目的を、「金儲け」で
はなくて、「自由な生活」を手に入れるためだと
説明しています。いいですね。自由のため。
彼は昔は、大型バイクに乗って、世界を旅する冒険
投資家として知られていました。旅が好きで、いろ
いろな国をに行き、いろいろな人々と話すのが好き
だったのでしょう。
通常は、彼は、旅というか、観光か視察かはっきり
わかりませんが、とにかく楽しんでいました。
その間、各国や企業や文化、政治、経済を観察する
のです。
そしてだいたい、どこかの国や地域で、以前お話し
した「危機や事件」が起きます。それは例えば、戦
争、紛争だったり、バブルの破裂だったり、景気後
退(リセッション)だったり、金融危機だったり、スキ
ャンダルだったり、リーマンショックのような巨大
企業の倒産だったり、昨年のコロナショックのよう
な場合もあります。
彼はそういうニュースを見ると、いち早くその国に
駆けつけて、観察分析を行います。
だいたいそういう局面では、経済はパニック状態で、
株や債券や為替の相場も、大きく下落または乱
高下をしています。彼は、冷静に観察して、「これは
立ち直る」と判断すれば、時を待ち、適切なタイミ
ングで、暴落して安くなった株式や資産を、大胆に
買います。これが、彼が長年のうちに、巨大億万長
者になった極意です。
もう少し正確にご説明すると、暴落した株式を買う
にも、買った企業が倒産してしまったら、価値はゼ
ロになるので、この国にとって、絶対に必要である
から、なくならない、必ず復活するという企業の株
式を買い増します。日本で言えば、例えばキッコー
マンやキューピー、味の素やチョコレートの明治、
鉄道会社、電気、ガス、水道や、子供用品、サニタ
リー商品などがそうですね。
こういう必要な企業、危機と関係ない企業の株価
も、危機の時は、他の株と一緒にどさくさに紛れ
て、大きく売られてしまうことがあるのです。
でも考えても見てください。リーマンが倒れても、
コロナ禍でも、私たちの食卓から醤油がなくなり、
醤油を使わなくなることは考えられませんよね？
そういう株で、どさくさに紛れて大きく価格が下が
って、安くなった株式を、大胆に買うのです。
当然、危機、混乱、事件が落ち着いてきたら、「こ
んな株が売られてるのはおかしい」と、醤油の株価
は急激に回復します。そして、完全に回復して、価格
が戻ったと判断したところで、買った株を売却し
て、利益を確定するのです。
彼は、「投資、資産運用には、我慢と待ちが肝要だ」
と言ってます。「じっと時が来るのを待つ。そして、
パニックと恐怖と群集心理の中で、こんなに売られて
はいけない株の価格が大きく下落した時、タイミン
グを計らって、満を辞して、大胆に買うのです。その
時が来るまで、忍耐が必要です。理屈のない、無用な
手出しは、後々苦しみの原因になります。これが長
期的に投資や資産運用を成功させるコツです」と
述べています。
どうでしようか？
私がここ数回ご説明してきたことの、理解が少し進
みましたでしょうか？
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